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外構の照明は「明るさ」じゃなく「陰影」です。夜の庭が一気に上質になる設計ルール

外構照明は明るくすれば良いわけではありません。上質に見える庭は「陰影」を設計しています。失敗しがちな配置と、プロが使う“光の重ね方”をチェックリスト付きで解説します。

 

はじめに:夜の外構が「安っぽく見える」原因は、光の考え方

「夜、せっかく外構を整えたのに、なんだか雰囲気が出ない」
「明るいはずなのに、落ち着かない」
こうした違和感の多くは、“明るくする”ことが目的になっているのが原因です。

外構照明で本当に作りたいのは、安心感だけではありません。
家が上質に見える夜の表情、植栽の立体感、居場所の落ち着き──それらはすべて「陰影」で決まります。

今日は、外構の照明を「電気の話」ではなく、空間デザインとして成立させるためのルールを、実例に近い考え方で整理します。

結論:照明は“光を足す”のではなく、“影をデザインする”

上質な夜の外構には共通点があります。
それは、必要な場所だけを丁寧に照らして、影を残していること。

明るく照らしすぎると、空間はフラットになり、素材の質感も植栽の表情も消えてしまいます。
逆に、光を絞って「影」を残すと、奥行きが生まれ、静けさと高級感が出る。
照明は“明るさ”よりも、どこに視線を導くか、どこに余白を残すかで価値が決まります。

まず押さえるポイント:外構照明の役割は3つ

 

1)安全(歩く場所・段差・玄関までの導線)

  • つまずかない、迷わない

  • 必要なところにだけ光がある

2)防犯(“見える状態”をつくる)

  • 不審者が隠れにくい

  • ただし「全面を明るく」は逆効果になる場合もある(視界が眩しく、影が濃くなる)

3)演出(家・庭の価値を上げる)

  • 植栽の立体感、壁の陰影、素材の質感

  • “夜の風景”が整うと、家全体の印象が上がる

この3つを混ぜずに、照明をレイヤー(重ね方)で組むのがプロのやり方です。

夜が上質になる「光の重ね方」:3レイヤーで考える

外構照明は、センスではなく“設計手順”です。
基本は、次の3レイヤーで考えます。

レイヤーA:足元の光(導線のベース)

目的は「安全」。
ここを明るくし過ぎないのがポイントです。足元は十分に見えて、周囲は少し暗いくらいが落ち着きます。

  • アプローチのラインが分かる

  • 段差・角が見える

  • 玄関まで迷わない

 

レイヤーB:縦方向の光(壁・植栽で奥行きを作る)

ここが「陰影」の主役です。
夜の外構がフラットに見えるのは、足元だけ明るくて、縦方向(壁・植栽)が暗いから。
縦の面がうっすら立ち上がるだけで、空間は一気に“ホテル感”が出ます。

  • 塀や壁を柔らかく照らす

  • シンボルツリーを下から照らして立体感を出す

  • 格子やルーバーに影を落として表情を作る

レイヤーC:視線の着地点(「ここを見せたい」を決める)

最後に、”家族が無意識に目を向ける主役”を作ります。
これがあると、夜の庭が「ただ暗い外」から「眺めたい景色」に変わります。

  • 樹木1本

  • 壁泉・石・オブジェ

  • 植栽の塊(低木+下草)

  • ベンチ・ソファ周り

アウトドアリビング

夜のライティングも素敵です。

よくある失敗:明るいのに、落ち着かない庭になる理由

失敗1:上からの強い光で“昼間みたいな夜”にしてしまう

上からの強い照明は、影を濃くし、人の顔や素材を硬く見せます。

結果として「明るいのに疲れる」空間になりやすいです。

失敗2:玄関だけが明るく、庭は真っ暗で分断される

視線が玄関に集中して、庭の存在が消えます。
庭を“空間として見せたい”なら、足元と縦面の光が必要です。

失敗3:光源が目に入って眩しい(グレア)

照明器具が直接見えると、眩しさで周囲が見えにくくなり、落ち着きが消えます。
照明は「見せる」のではなく、照らされたもの(陰影)を見せるのが基本です。

失敗4:植栽が照らされていない

夜の外構が高級に見えるかどうかは、実は植栽が握っています。

結論:“陰影”が効く場所。まずはこの3点を押さえる

照明に全部お金をかける必要はありません。
効果的な場所から順に整えるのが正解です。

  1. アプローチ(足元):迷わず歩ける

  2. シンボルツリー or 植栽の塊(縦の光):奥行きが出る

  3. 壁・塀・格子(陰影):上質感が上がる

この3つが揃うと、夜の印象は「別の家?」というレベルで変わります。

失敗しないチェックリスト(保存用)

打ち合わせ前に、このチェックだけで照明の精度が上がります。

  • 照明の目的が整理できている(安全/防犯/演出)

  • 足元だけでなく、縦面(壁・植栽)にも光がある

  • 光源が目に入らない(眩しさ=落ち着きの敵)

  • “見せたい場所”が1つ決まっている(主役)

  • 明るさを重視していない(必要な所だけ照らして影を残す)

  • 夜の視線(隣家・道路)への配慮がある(見られ方も含めて)

  • メンテ(交換・掃除)の動線が想定できている

  • 施工後の夜の見え方を確認して微調整する前提がある(ここが一番大事)

 

まとめ:夜の外構は、陰影で“価値”が決まる

外構照明は、明るさの足し算ではありません。
影を残し、奥行きを作り、視線を導くことで、夜の庭は上質になります。

同じ外構でも、照明が変わると
「夜に外へ出たくなる」
「窓の景色が綺麗になる」
「家の印象が一段上がる」
こうした“暮らしの質”が積み上がっていきます。

 

「うちも照明を入れたのに雰囲気が出ない」
「何をどこに置けばいいか分からない」
そんな方は、60分の無料相談で、暮らし方に合わせた問題点の整理をさせていただきます。

ご相談では、

  • 光を入れる順番(優先順位)

  • 見せ場の作り方(主役の設定)

  • 眩しさを避けた配置

  • 夜の視線対策も含めた“落ち着ける居場所”まで、具体的に方向性を固めます。

 

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