庭が使われない原因は9割「居場所不足」 眺める外構から“過ごせる庭”に変える設計法
2026年01月24日
はじめに:庭があるのに、なぜ“使わない”のか?
「せっかく庭を作ったのに、結局ほとんど使っていない」
これは外構相談で本当に多い悩みです。
でも、原因は意外とシンプルで、庭が使われない家の多くは、“庭の中に居場所がない”んです。
芝や植栽、きれいなアプローチはあるのに、「座る」「くつろぐ」「食べる」「眺める」といった行動が生まれる“ポイント”が設計されていない。
外構は“完成”していても、暮らしの習慣が生まれない。
だから、庭が「眺めるだけの場所」になってしまいます。
今日は、私たちが考える「過ごせる庭」をつくるために欠かせない、居場所設計の考え方をプロ視点で整理します。
結論:庭を使うかどうかは「居場所の数」と「質」で決まる
庭を使う家には共通点があります。
それは、庭の中に “目的の違う居場所”が複数あること。
- 朝、コーヒーを飲む場所
- 子どもが外に出たくなる場所
- 夕方、ぼーっとできる場所
- 夜、照明がきれいで落ち着ける場所
庭は「広さ」よりも、居場所の設計で使われ方が決まります。
居場所不足の庭に起きがちな3つのこと
1)“出る理由”がない
段差があって出にくい、履き替えが面倒、どこに座ればいいか分からない。この状態だと、庭は「行かない場所」になります。
2)落ち着かない(視線・暑さ・風)
道路や隣家の視線が気になる、真夏は暑い、冬は風が強い。
快適性が確保されない居場所は、使われません。
3)片付かない(モノの置き場がない)
外で使うクッション、ブランケット、子どもの道具。
収納や“仮置き”が設計されていないと、庭は散らかり、結果使わなくなります。
“過ごせる庭”に変える:居場所設計 3つのポイント
庭が使われるために必要なのは、次の3つを揃えることです。
ポイント①:居場所は「1つ」ではなく「3つ」作る。おすすめは、使うシーンを3つ作るです。
A. 主役の居場所(メイン)
- タイルテラス+ソファ
- ダイニングテーブルで外ごはん
- デッキでくつろぐ
B. さっと出られる居場所(サブ)
- 玄関近くのベンチ
- キッチン横の小さなカウンター
- 洗濯動線上のちょい外スペース
C. 眺める居場所(鑑賞)
- 室内からの“景色の着地点”
- シンボルツリー+ライト
- 足元の植栽帯(季節の変化が見える)
庭は「何を置くか」ではなく、どんな時間を増やすかで設計すると一気に強くなります。
ポイント②:居場所の勝負は「動線」で決まる(出やすさ=習慣)
庭は、気合いが必要だと使われません。
だから、居場所は “出るまでの手間”を最小化して設計します。
- 段差を減らす/出入口を広げる
- 靴を履き替えなくても出られる(サンダル置き場など)
- 室内の生活動線(キッチン・リビング・洗濯)と近づける
- 庇や屋根で「天気に左右されない理由」を作る
庭が使われる家は、例外なく “出るのがラク”です。ラクは、最強の習慣化です。
ポイント③:居場所は「日よけ」と「プライベート感」で完成する
外の居場所が落ち着かない理由の多くは、これです。
- 視線が抜けすぎて落ち着かない
- 夏は直射で暑い
- 夜は明るすぎて雰囲気がない/逆に暗くて不安
解決は、次の3点を揃えること。
- 視線を遮る(植栽・格子・壁で“必要な場所だけ”)
- 日陰をつくる(庇・パーゴラ・樹木で快適性)
- 光で整える(明るさではなく“陰影”で居心地を作る)
居場所は「家具を置いたら完成」ではなく、
落ち着ける条件が揃って初めて“居場所”になります。
失敗しないチェックリスト(保存用)
庭を“過ごせる庭”に変える前に、ここだけチェックしてください。
- 庭に「座る場所」が最低1つある(できれば3つ)
- 出入口から居場所までがスムーズ(段差・泥・狭さがない)
- 視線が気になる方向を把握し、止め方が決まっている
- 日差し・風・雨への対策がある(影 or 屋根がある)
- 夜の雰囲気が整う照明計画がある(眩しさではなく陰影)
- 外で使うものの収納/仮置きがある
- 室内から見える位置に“景色の主役”がある(樹木・壁・ライト等)
庭は「居場所」を設計すると、日常が変わる
庭を使うかどうかは、センスや広さではなく、設計の順番で決まります。
ポイントは、居場所 → 動線 → 快適性(陰影・守られ感)。
眺めるだけの外構ではなく、家族や友人と“時間を重ねられる”生活空間へ。
それが、私たちが考える「過ごせる庭」です。
ご相談(CTA)
「うちの庭も“居場所不足”かもしれない」
「何から手をつければいいか整理したい」
そんな方は、まずは60分で現状を一緒に整理しましょう。
ご相談では、
- 居場所の配置案(どこに何を作るか)
- 視線の入り方の整理
- 影・照明の方向性
- 優先順位(予算の使い方)
を、暮らしに合わせて組み立てます。
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